ナント種苗総合カタログ2023
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●JA松本ハイランド 野菜指導センター和田 すいか専門指導 : 上條 哲矢 様(写真右)●JA松本ハイランド 野菜指導センター山形牛丸 翔平 様(写真左)●すいか部会研究部 副部長 : 中村 優太 様(写真中央)■取材・田中亮太(ナント種苗・営業部) 長野県果実付近のツルに油性マジックで印を書き、着果日を管理している。JA松本ハイランドすいか部会は、現在195名の部会員が所属し、190haの大玉スイカと7.5haの個選スイカ(黒皮小玉/クリーム/シードレスなど)をトンネル露地で栽培。子ヅルを5〜6本に整枝し、8尺前後のビニールトンネル内で人工交配している。出荷は6月下旬〜9月中頃。出荷の最盛期は7月20日〜8月10日頃になる真夏のスイカ大産地です。部会では2021年より「ピノ・ガール」の試験栽培に着手。2022年は拡大試験で18名の部会生産者さんに栽培して頂きました。そして、いよいよ2023年から「ピノ・ガール」の本格導入を検討していると聞きつけ、同品種に熱烈な期待を寄せる部会研究部の中村優太副部長と同JAですいか指導係を担当されている上條さん、牛丸さんにお話を伺いました。14『今後もずっと両親と、この重い大玉スイカを収穫し続けられるのか・・・?』 父母のために肉体的負担の少ない小玉品種という選択。◆まずは中村副部長ご自身の作物構成や経営面積につ  いてお聞かせ下さい。中村:はい。私はハイランド管内の山形村で両親と3人でスイカ栽培に取り組んでいます。スイカ圃場は、標高700mで昼夜の温度較差や日照量に恵まれており、糖度乗りが非常に良く、自信を持って味の良いスイカ作りが出来ております。また、火山灰土を多く含み土目も良く肥沃な土質のため、スイカだけでなく他の野菜品目も良い収穫物が採れるんです。現在は、大玉スイカを50a、小玉スイカを30a栽培しており、大玉は7月下旬〜お盆頃まで収穫、小玉は全て「ピノ・ガール」なんですが、7月中頃〜8月上旬収穫となります。スイカ以外には、白ネギ70a、長芋60aにスイートコーンなどを生産しています。山形村のスイカ農家は、この白ネギや長芋の輪作のおかげで病害虫被害が少なくて、スイカの生育が良いんです。◆初めて「ピノ・ガール」と出会ったのは?中村:2021年です。それまでは大玉スイカだけを栽培していたんですが、10㎏前後にもなる重い果実の収穫作業を今後も両親と一緒に続けて行けるのか、同じ経営面積を維持できるのか不安に感じており、以前より小玉品種の栽培を検討していました。そんな時に部会の仲間から「ピノ・ガール」のウワサを聞いて、試作したのがきっかけですね。「JA松本ハイランドすいか」とは…標高600m〜800mの松本市和田・新村・今井・波田地区、及び山形村に広がる火山灰土の地層で、地域限定栽培しているブランドスイカです。上高地・乗鞍を水源とした梓川水系のミネラルたっぷりの水に恵まれ、高冷地のため昼夜の温度差と豊富な日照量があり、徹底された栽培基準を守る生産者の意識と愛情が美味しいスイカを育みます。「JA松本ハイランドすいか」は、結実してからの積算温度を全て記録。収穫直前には検査員が畑を回って全て検査し、合格した畑のスイカだけが出荷できます。また「すいか共選所」では熟練の検査員による目視検査のほかに大玉スイカでは「内部品質センサー」という機械で、糖度や熟度、内部の空洞や色、変形果などをチェックし、A・B・Cの3等級に分けて出荷します。糖度も11度以上の甘さで、選果したその日に市場や取引先に出荷するため鮮度はバツグンです。ピノ・ガール®産地レポートは、長野県・JA松本ハイランドピノ・ガール®産地レポートは、長野県・JA松本ハイランド全国有数の夏スイカ産地よりお届け。全国有数の夏スイカ産地よりお届け。夏に美味しいスイカを作るブランド産地「こだわる部会」が認めた「ピノ・ガール®」

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